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黒字でも危ない会社、赤字でも強い会社

黒字でも危ない会社、赤字でも強い会社

”住宅会社選び”の本質

こんにちは!経理の森岡です。

みなさんは「黒字だから安心」「赤字だから危ない」──そう思っていませんか?
実は住宅業界には、“黒字でも危ない会社”もあれば、“赤字でも強い会社”もあります。
その理由と、お客様が直面する可能性のあるリスクを解説します。

黒字でも危ない会社とは?
決算書が黒字でも、実態は危ういことがあります。

・一時的な黒字
土地の売却や臨時収入で帳簿上は黒字でも、本業で利益が出ていない。
・資金繰りの厳しさ
利益は出ていても、入金より支払いが早く現金が足りずに倒産することがあります。
・無理な値引き・受注
契約件数が多くても、利益率が低すぎると体力が削られ、長続きしません。

赤字でも強い会社とは?
赤字だからといって必ず危ないわけではありません。

・未来への投資型の赤字
モデルハウスや人材育成など、将来の成長につながる投資で一時的に赤字になることがあります。
・内部留保が厚い
過去の蓄えがあれば、一時的な赤字は問題になりません。
・資金繰りに余裕がある
現金が潤沢であれば、取引先や職人さんからの信頼も揺らぎません。

倒産したら何が起こるのか?
実際に住宅業界では、年間およそ2,000社が倒産していると言われています。
これは決して他人事ではなく、家づくりを考えるすべてのお客様にとって現実的なリスクです。

・工事が止まる
支払いを済ませているのに、家が未完成のまま放置されることがあります。
さらに新しい業者に依頼すると、費用が倍以上に膨れ上がるケースもあります。
・アフターフォローが途絶える
完成後に欠かせない定期点検や修繕対応、10年保証などが受けられなくなり、不具合やトラブルはすべて自己負担に。
・安心の窓口がなくなる
ちょっとした不具合や相談に応じてくれる相手がいなくなり、住まいに対する不安が増してしまいます。

お客様が気をつけるべきこと
だからこそ、会社選びでは「黒字か赤字か」だけで判断してはいけません。

・資金繰り(キャッシュフロー)の安定性
・将来への投資姿勢
・保証やアフターサービスの仕組み
この3つを確認することが、安心できる家づくりの第一歩です。

まとめ
家は建てて終わりではなく、住んでからが本番です。
会社が倒産してしまえば、工事の途中で止まったり、アフターフォローが途絶えたりと、お客様が大きな不安を背負うことになります。

だからこそ「黒字だから安心」ではなく、経営の中身を見極める視点を持つことが大切です。
安心して暮らし続けるために、将来まで責任を持てる会社を選んでください。

 

 

<このコラムは経理の森岡が書きました>
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